電動昇降機（小型）の基礎知識
電動昇降機（小型）は、電動で荷物などを搬送できる装置のことを指します。なお、本コラムでは、特定の種類の小型昇降機ではなく、電動で稼働する小型昇降装置全般をご説明します。
小型電動昇降機は、その用途や種類によって、動作原理や構造が異なります。基本的には、用途や使用環境に応じて最適な小型電動昇降機を選択しましょう。今回は、電動昇降機の導入メリットや特注製作について解説します。小型の電動昇降機の導入や特注をお考えの方は、ぜひ本コラムをご覧ください。
電動小型昇降機の役割とメリット
小型の電動昇降機は、主に小荷物や作業台の搬送ができます。たとえば、リフトテーブル付きの台車は、リフトテーブルに置いた荷物を移動させ、指定の高さまで昇降することができます。
これを人が直接移動させて持ち上げるとなると、それだけ労力と時間がかかります。特に下から上に荷物を上げる場合は、一度に持ち上げられる重さに限界がありますし、腰を痛める要因になりかねません。
このような問題がある現場に、小型の電動昇降機能がついたリフトテーブル付きの台車を導入することで、搬送作業に関わる人を減らすことができ、作業の効率アップにも繋がります。このように、目的にあわせて電動昇降機を導入することで、問題解決や作業効率の向上に期待できます。
主な種類とその特徴
昇降機というと、厳密には法令で定められているものを指します。小型となると、その中でも小荷物専用昇降機を指すことが多いです。
小荷物専用昇降機は、法律によってカゴの面積1㎡以下かつ高さ1.2m以下と定められている昇降機の一種です。主にレストラン・ホテル・オフィスなどで食品・清掃用品・書類などを運ぶために使用されます。
ただし、小型の電動昇降機は曖昧な名称なため、法令で定められている昇降機に当てはまらなくても、昇降機という名称が商品などに使用されていることもあります。先程例に挙げたリフトテーブル付きの台車も、電動昇降機能がついている場合は、「電動昇降機」と表現される場合があります。
電動小型昇降機の選び方
小型の電動昇降機は先述したように、法令で定められているもの以外にもその名称が使用されています。そのため、なかなか目的の電動昇降機が見つからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしも、異なる階層に荷物を搬送することができる小荷物専用昇降機を探している場合は、「小荷物専用昇降機」で再検索した方がご希望のものが見つかるかもしれません。
それ以外の昇降機能がついた小型の台車や装置を指す場合、その種類は多岐にわたります。たとえば、台車に昇降機能を付けたものや、ジャッキを電動で昇降できるものなど、さまざまな種類があります。そのため、用途に合ったものを選びましょう。
電動昇降機を選ぶ際には、いくつか注意しておいた方がよい点があります。以下にまとめましたので、導入する前にチェックしておきましょう。
仕様・価格の比較
仕様検討は、目的にあった電動昇降機の導入を叶えるためにも重要なフェーズです。ざっくりと「こんな電動昇降機がほしい」というイメージがある方は、そこからさらに細かく考えていき、どのような機能が必要か、どういう形状がよいのか要件を洗い出して検討しましょう。
既製品から選ぶ場合は、洗い出した要件をもとに製品を探します。もし、既製品の中で希望の電動昇降機が複数あれば、価格と品質を比較して検討するとよいでしょう。
設置できる寸法を確認する
小型の電動昇降機とはいえ、設置予定場所に設置できるのか、事前にしっかりと寸法を確認しておきましょう。基本的な部分ではあるのですが、小荷物専用昇降機など異なる階層に荷物を運ぶ昇降機の場合は、それぞれの階層に設置するためのスペースが必要となりますので、十分に確認しておきましょう。
そのほかの小型電動昇降機でも、設置や収納するスペースは必要となります。 導入したものの、どこに置くか検討していないと、かえって作業を妨害してしまうことになりかねませんので、導入を検討している段階で設置場所や収納場所について検討しておきましょう。
運べる荷物の種類とサイズ
電動昇降機は積載量が決まっています。搬送予定の荷物が、積載量の上限を上回っていないかを確認しないまま使用すると故障の原因になります。また、サイズも荷物に対して最適なものを選びましょう。
複数の荷物を効率良く運びたい場合は、荷物のサイズと量を検討しておかなければなりません。たとえば、小荷物専用昇降機を調理室で使用する場合、複数の料理を一度に運ぶにしても、料理は重ねることができません。そこで、料理をのせるかごの部分を棚にすることで、複数の料理を一度に運ぶことができます。
このように、作業効率にも繋がりますので、荷物の種類とサイズはあらかじめ把握しておきましょう。
電動昇降機（小型）の特注・カスタマイズ方法
小型の電動昇降機を探しても作業環境に合うものが見つからない場合は、特注やカスタマイズをおすすめします。目的に合ったものがないからと妥協して選んでしまうと、期待していた効果が得られないかもしれないからです。
特注やカスタマイズをする場合は、まず要件を洗い出し、現状の課題や問題からどのような機能が必要になるか、どのような形状が最適かなど、仕様を考えることが重要です。依頼前に仕様について考慮しておくことで、「この機能が必要だった」と後悔することなく、理想に限りなく近いかたちで製作を行うことができます。
安久工機では設計から対応
安久工機では、小型の電動昇降機の特注製作（設計・開発・製造）に対応しております。
既製品の小型電動昇降機は、多くの要件に対応できるように豊富な機能が搭載されていたり、サイズも大きかったりします。そうすると、操作がかえって複雑になってしまったり、設置場所を想定よりも多く取ってしまうといったデメリットが生じることがあります。
特注製作の一番よいところは、イチから設計するため、必要な機能だけを搭載し、作業環境にあわせてサイズや形状を決めることができる点です。場所も必要以上に取りませんし、機能もシンプルで誰にでも扱えるような仕様にすることも可能です。
安久工機では、ゼロからイチを作り出す開発設計力でお客様のアイデアを実現します。特注をご検討の方は、安久工機へご相談ください。
必要な機能を搭載した小型の電動昇降機・装置で作業効率UP
小型の電動昇降機の導入により、作業効率が上がり、生産性の向上に期待できます。電動昇降機のメリットを最大限に引き出すためには、現場に適したものを導入することをおすすめします。場合によっては、特注やカスタマイズをお考えになった方がよいこともあります。
もし、特注製作をお考えでしたら、安久工機へご相談ください。安久工機では、搬送・昇降関連の装置の設計・製作を行っています。医療分野での豊富な経験と技術を持つ弊社ですが、その開発力は他のさまざまな分野でも活かされています。
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