カテーテル練習器具の試作・開発~研修・治療のトレーニングを可能とします~

カテーテル 練習 ミーティング

カテーテル練習器具を開発する上で重要なこと

カテーテル練習器具は主に技術習得のために利用されますが、カテーテルの用途が多岐にわたるため、既存の練習器具では十分な練習ができないこともあります。そのような場合、新しいカテーテル練習器具の開発を検討することがあるでしょう。

カテーテル練習器具を開発する際には、いくつか考慮しておくべき点があります。
それらを決めずに開発を進めると、設計・製作を依頼する際に何を開発したいのか明確に伝わらず、依頼先がなかなか決まらなかったり、打ち合わせや試作に時間がかかってしまうことがあります。

よって、計画立案して製作会社へ依頼をする前に、必要な機能や性能、サイズ感や形状などの要件を、できるだけ具体的に決めておくとよいでしょう。安久工機では、これまでに多種多様な製品の開発プロジェクトに携わってきた経験がありますので、事前にこれらの点を検討していただければ、スムーズにご案内できます。

カテーテル練習器具を開発する際は、まず目的・用途・使用者・使用環境を明確にし、そこから機能・性能・操作性などを決めておくとよいでしょう。ここからは、具体的な要件を決める際に、どのように検討するとよいのかわかりやすくご説明します。

課題に対してどのように解決するのか検討する

カテーテル練習器具を開発する際、背景や目的を明確にしておくことが重要です。では、具体的にどのように考えるとよいのでしょうか。
まずは、カテーテル練習器具を開発するにあたり、挙がった課題や問題点などを書き出すと考えやすいと思います。考えられる課題として、いくつか例をご紹介します。

  • カテーテルの基本的な操作方法がわからない
  • 正しい位置にカテーテルを挿入できない
  • 新しい治療法・難易度の高い治療の練習が必要

このように、カテーテルの練習といっても基本的な操作の練習だけでなく、新しい治療法や難易度の高い治療において練習が必要な場合もあります。その時の状況、検査や治療方法、使用する人などによって練習内容は異なりますし、必要な器具も異なります。

したがって、なぜ練習器具を開発するのか、課題から開発目的を明確にした上で、その先のこと(機能や性能など)を決めていくとよいでしょう。

治療・検査に対して必要な機能・システム

カテーテル練習の課題などから開発目的を明確にしたら、それに対してどのような機能やシステムが必要となるのかを考えていきましょう。

ここでは例として、PCI(経皮的冠動脈形成術)において使用されるカテーテルの練習を行う場合を想定してみます。練習を行うには、狭窄部にバルーンカテーテルを挿入し、バルーンを膨らませ、ステントを留置するという治療の流れを再現できる器具が求められます。したがって、狭窄した冠動脈を再現した模型の製作が必要になるでしょう。

さらに、より実際の環境に近い練習をしたい場合は、心臓の模型を製作し、それを動かすポンプや装置も必要となります。また、病変した血管モデルを入れ替えることができれば、複数のシチュエーションでトレーニングができます。

このように、必要に応じて機能・システムをピックアップしてみるとよいでしょう。

実際のカテーテル手技の再現

カテーテルの練習をするにあたって、どれだけの再現性を求めますか?それによって、形状やサイズ、素材などが決まっていきます。

もし、心臓や血管の質感に高い再現性が求められる場合、似た質感の素材を選びます。ただし、色まで再現してしまうと内部の動きを評価することができません。もし内部の動きを見る必要があり、なおかつ本物に近い質感を再現する場合、透明樹脂などが素材として選ばれます。また、どこまで再現するかという点は、練習の精度にも大きく影響を与えるでしょう。

ご依頼いただく際に、どこをどのように再現したいかを明確にお伝えいただくと、素材や仕様などを検討する際のヒントになりますので、事前に再現性についてご検討されることをおすすめします。

シミュレーション・練習に使用されるカテーテルの種類

カテーテルの種類はたくさんあり、必要に応じてシミュレーションや練習を行います。

▼主なカテーテルの種類

  • 心臓カテーテル
  • 動脈カテーテル
  • 中心静脈カテーテル
  • 胃ろうカテーテル

上記のリストの他にも、カテーテルはあらゆる治療や検査、測定など、幅広く使用されます。種類によって用途や操作も異なりますので、練習器具の開発を検討する際には、どの種類のカテーテルの練習を目的としているのかを明確にしておくとよいでしょう。

カテーテル練習器具の活用例

カテーテルの練習器具がどのように活用されるのかご説明します。今回ご紹介する活用方法以外に、「こういう活用ができる練習器具を作りたい」などのご希望がございましたら、お気軽にご相談ください。

▼カテーテル練習器具の活用例

  • 効率よく技術習得するため
    ⇒病変にあわせて交換できるモデルを使用することで、複数のパターンで効率よく練習やシミュレーションができる
  • 医療従事者を育成するため
    ⇒学生や研修医の技術向上、また新しい治療法の技術習得ができる
  • 反復練習をするため
    ⇒特定の治療などを繰り返し練習できるため、技術の習得もスムーズになる
  • 客観的な評価をするため
    ⇒操作データを取ることで、客観的に技術の評価をすることができる

このように、主にカテーテル練習器具は技術習得のために使用されています。

カテーテル練習器具の試作(構想設計~試作品製作)なら安久工機へ

カテーテル練習器具の開発や試作をお考えの方は、安久工機へご相談ください。安久工機では、医療用のシミュレーション機器や装置、ポンプ、その他周辺機器の製作を得意としております。

製品の開発において、試作は非常に重要です。試作において原理や機能などの評価を行うことで、仕様検討や設計の段階で見つけられなかった課題などを見つけることができるからです。安久工機はそういった試作品の設計・製作に対応しており、これまでにも多くの製品を完成へと導いてきました。

ここからは、安久工機の強みや特徴についてご紹介します。

カテーテル手技を再現できる設計技術

カテーテルはさまざまな種類があり、幅広く使用されています。それによって練習器具の形状やサイズ、必要な機能などは異なりますので、高い設計技術が必要になります。安久工機は、医工連携の実績や経験が豊富で、お客様の要件を満たすための設計技術を持っています。

開発プロジェクトにおいては要件を満たすために、必要に応じて専門家にご協力をいただいて進めることもあります。広範な専門技術者のネットワークを持つことも強みの一つです。

医療分野での実績が豊富

安久工機は医療分野での実績が豊富です。人工心臓開発プロジェクトにも携わった経験があり、これは現在の医工連携の先駆けともなるプロジェクトでした。また、これらの経験は人工心臓関連の機器や部品の開発だけでなく、さまざまな分野の製品開発に活かされています。

医療分野での開発・試作事例には、心臓弁血液循環シミュレータなどがあります。中には医療の発展につながるプロジェクトも多く、携わることができて嬉しく思います。

カテーテル練習器具の試作・開発についてお問い合わせはこちら

カテーテル練習器具の試作・開発においては、今回ご紹介した内容をもとに、要件を事前にまとめていただくことで、スムーズにプロジェクトを進められるだけでなく、練習目的に適した器具を製作することができます。
要件が曖昧なまま進めると、本当に必要な練習ができなかったり、オーバースペックになってしまうこともあります。

安久工機は、一緒にプロジェクトを進めていく仲間として、頼れる存在として、ご協力させていただければと思います。練習器具の開発・試作を検討されている方は、一度弊社へお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
電話番号:03-3758-3727
FAX:03-3756-1250
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