ステンレスの加工費について解説
ステンレスの加工費について、加工の依頼を検討する際、気になる方もいらっしゃると思います。
「相場を知りたい」とお考えになり、ステンレスの加工費についてお問い合わせをいただくこともありますが、実際にはその時の素材の価格、依頼内容や依頼先の業者、納期などによって費用は大きく変わります。
今回のコラムでは、ステンレス加工費(見積り)の内容、またコストを抑えるチェックポイントについて、安久工機が解説します。ぜひご覧いただき、モノづくりのご参考にしてください。
また、弊社は設計をメインにしておりますが、ステンレスの加工のご相談も承っております。モノづくりのことで課題がありましたらお気軽にご相談ください。
ステンレスとは(SUS304、SUS430)
ステンレスは主な成分を鉄とし、クロムやニッケルなどの金属を添加した合金です。製品名の頭に付く「SUS」はステンレスを表しています。
ステンレスはマルテンサイト系、オーステナイト系、フェライト系など様々な種類がありますが、共通して「高い耐食性」が特徴としてあります。耐食性の他にも、強度、耐熱性に優れ、見た目にも美しい金属なので意匠性が求められる製品にも使用されています。
名称にはSUSの後に3桁の数字が並んでいます。番号によって含有する成分が異なり、どのような系統のステンレスであるかがわかります。
200番~ | クロム、ニッケル、マンガン |
300番~ | クロム、ニッケル |
400番~ | クロム |
600番~ | 高強度合金 |
様々な系統のステンレスがありますが、代表的なタイプの例として「SUS304(オーステナイト系)」と「SUS430(フェライト系)」をご紹介しましょう。
SUS304は300番台なのでクロムとニッケルを含むステンレスで、SUS430は400番台なのでクロムが添加されたステンレスであることがおわかりいただけます。SUS304はニッケルを含んでおり耐食性に優れたステンレスです。SUS430はSUS304よりも耐食性に劣るものの、加工性が良好で低コストといった長所があります。
ステンレスは添加された元素によって性質が異なるため、それぞれの特徴に合わせて使い分けることで、コストや性能面で最適な製品づくりが可能となります。
加工費は依頼内容や業者によって異なります
加工費について、「どのくらい費用がかかりますか?」とご質問をいただくことがあります。目安の金額を公開しているメーカーもありますが、ステンレスの加工費を算出する際、加工費には様々な要素が絡むため、一概に費用の目安を申し上げるのは難しいものです。
また、加工メーカーによって所有している設備や加工の専門分野が異なるため、例え同じ内容であっても加工費が異なる場合もあります。
このような理由があるため、まずは信頼できるメーカーと相談し、見積り作成の依頼をされることをおすすめいたします。
一般的な見積りの項目
一般的な見積りの項目(内容)についてご紹介しましょう。
加工の見積りでは、主に以下の項目が含まれます。
(1)材料費(母材)
使用するステンレスの種類やサイズに応じて発生します。種類によって費用が異なるほか、流通している金額によって変動します。
(2)加工費
切削、プレス、研削、研磨、溶接、表面処理など、各工程にかかる費用です。一般的に加工の工数と加工チャージ(※)によって算出されます。メーカーによって最も大きく差が出る項目と言えるでしょう。
(※)加工チャージとは、設備や工具、作業員などにかかる費用のことです。
(3)特殊加工費(表面処理など)
めっきや塗装、研磨などの表面処理を追加で行う場合に発生する費用です。ステンレスの場合、艶消しや鏡面仕上げや、研磨の目をあえて作るヘアラインなどがあります。
(4)送料
完成品の配送にかかる費用です。
非常に大まかではありますが、このような項目が見積り金額として計上されます。設計も依頼する場合は上記に設計に関わる費用も追加されます。
このように、複数の項目が積み重なって最終的な費用が決まるため、加工費は案件ごとに大きく異なります。
ステンレスの設計・加工のご相談は安久工機まで!
ステンレスを使用した製品の開発、設計、各種加工は安久工機にお任せください。
今回のコラムでは、ステンレスの加工費についてご紹介しました。ステンレスには様々な種類があり、加工内容によって費用が異なるため、具体的な費用につきましては、ステンレスの加工に対応したメーカーに見積りの依頼をされることをおすすめいたします。
安久工機では、設計を中心にステンレスを使ったモノづくり全般のご相談を承っております。ステンレスを用いた製品の設計や製作までワンストップでお任せいただけます。ステンレスの加工でお困りごとがありましたら、ぜひ以下の窓口までお気軽にお問い合わせください。
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